ビジネス版インジェラ

この記事は, Acompany Advent Calendar 2022 23日目 の記事です.

はじめに

皆さんはインジェラの作り方をご存じでしょうか.インジェラを作るにはまずテフをオフチョベットします.そしてオフチョベットしたテフをマブガッドしてリットを作り,発酵させたリットにアブシィトを加えて混ぜます.あとはこれを焼いて完成です.???????.このインジェラの作り方は相席食堂という番組で初回されたものです(相席食堂|過去の放送内容|朝日放送テレビ).全く分からない単語で淡々と説明を続ける構図が面白く,今もなおインターネットではちょくちょくネタとして擦られている傑作ネタです.
私も番組を見たことがないながらもネタとして楽しんでいたのですが,最近仕事中にふとこれと同じ現象が起きているのではないかと感じるようになりました.その要因はビジネス用語です.ビジネス界隈ではなぜか英単語を用いて会話することがよくあります.ビジネス知識も英語も乏しい私はたまに会話の意味が分からず困ってしまっていたのでした.会議「コンセンサスを取って~~」傍聴私「こ,コンs,..何?」
とは言いつつも,弊社全体がこうなっているわけではなく,少なくとも私と会話して頂いているときは不便なく言葉が通じています(私がビジネス会話をしていないのが大きいですが).しかし,これが全体に普及してくるとさすがに険しいので,本記事では現段階でビジネス用語が弊社にどれだけ普及しているのかをまず調査してみたいと思います.

調査方法

調査の手段には形態素解析を用います.形態素解析はテキストデータを形態素と呼ばれる意味を持つ最小単位に分割して解析を行う手法です.今回はビジネス用語の普及度について調べたいので,弊社内のテキストデータを形態素に分割した中でカタカナのみを取り出し,それぞれの単語が何回使用されたかを分析します.形態素解析にはmecabを用います.過去に使用したことがあったというだけで選択理由は特にありません.
弊社内のテキストデータとしてはslackのmessageを用います.最近社内でslackから情報を取り出すことが流行っているようなのでこれに便乗します(3日目の記事7日目の記事).抜き出すコード本体も記事内から拝借します.ありがとうございます.

調査結果

弊社slackの2022/11/20から2022/12/20までのprivateチャンネルを除く全てのチャンネルからmessageを抜き出し,その内のカタカナの単語の出現数をまとめました.以下に出現数Top100の単語を記します.ただし,私判断で外に出していいか分からない単語は空白にしてあります.

単語 出現数
データ 229
チャンネル 205
ページ 113
タスク 91
80
プライバシー 77
カレンダー 64
リリース 60
チェック 52
イメージ 52
48
プロトコル 46
44
44
チーム 41
コメント 41
タイム 40
テック 40
サイト 38
コーポ 38
エンジニア 37
リサーチ 36
35
サービス 35
ワーク 35
32
タイミング 31
イベント 31
メンバー 31
スライド 30
アカウント 30
29
デック 29
スペース 28
28
27
26
スタートアップ 26
リンク 26
26
メモ 26
25
サーバ 24
スタンプ 24
コーポレート 24
マニュアル 23
アクセス 22
セキュリティ 22
カルチャー 22
グループ 21
システム 21
21
コア 21
アドベント 21
ファイル 20
アクション 20
20
リスト 20
19
ニュース 19
デザイン 19
19
スレッド 19
19
19
19
サイズ 19
ボード 19
19
フォーム 18
ケース 18
18
リクエス 18
ニーズ 18
テーブル 18
ゴール 18
ツール 18
メイン 17
リード 17
コード 17
17
フォルダ 17
テーマ 16
アドバイス 16
16
ルール 16
ワード 16
スケジュール 16
リスク 16
パワポ 15
アップ 15
メンション 15
チャット 15
15
オフィス 15
ヒアリング 14
14
14
セット 14
14

考察

プライバシーテックの会社なので「プライバシー」や「セキュリティ」といった単語が多いのは特徴的です.ただ,問題のビジネス用語は...ほとんどありませんね.「ニーズ」や「ヒヤリング」くらいでしょうか.これらもビジネス用語としては薄い部類だと思うので,弊社にはそれほど普及していないことが予想されます.

おわりに

本記事では形態素解析をユーズして弊社内でビジネス用語がどれだけパーミエートしているかをスラックをエビデンスとしてリサーチしました.サマリーではそれほどビジネス用語はパーミエートしていないファクトが分かり,クリティカルなプロブレムはなくダイバーシティのあるオーガナイゼーションでした.このジャストアイデアからゲットしたリサーチをキュレーションとしてモアベターを目指していきましょう.